COLUMN

対談

人の暮らし、そして家に寄り添う。
家族の成長やありのままの自然を愛でる庭づくり

GARDENS GARDENのオーナーデザイナーである宮本さんと、ガーデンデザイナーの荒谷さんに、
庭がもたらす豊かなライフスタイルや
家族の変化に合わせた自由な発想の庭づくりについて、
それぞれのこだわりや意識していることについて伺いました。

それぞれのデザイナーの個性を活かし、日本の庭文化を変えたい

荒谷さん:宮本さんが手がけた庭は、デザインももちろん素晴らしいけれど、本当に人や暮らしに寄り添っているなと思います。私の場合は、どちらかというと建築に寄り添うというか、家をいかに美しく見せるかということに着眼しています。建築家と話し合いながら庭をつくることもあります。

―宮本さんは「暮らし」、荒谷さんは「建築」とそれぞれ得意分野があるのですね。そんなお二人はなぜ今一緒にお仕事をされているのですか?
宮本さん:仕事の研修でドイツとオランダに滞在した時に出会ったのが最初です。その後、いろいろな庭を一緒に見に行きましたよね。
荒谷さん:そうですね。それで、BAWA建築(※)を巡るスリランカの旅を一緒にした時に「自分たちだけで満足するのではなくて、日本の庭文化を変えて行こう」という話で盛り上がったんです。
※建築家ジェフリー・バワの手がけた建築

―お互いを長く知っているからこその信頼関係があるのですね。庭のデザインに関してはお互いにどのような印象を持っていますか?
宮本さん:荒谷さんのデザインは、自邸の庭のデザインをお願いしたいくらいかっこいいと思います。すごく細かく研究を重ねられているんですよね。お互い異なるデザインだからこそ、ケミストリーが生まれます。それぞれの技術や経験を活かして、人の幸せを増やす日本の庭文化に貢献できたらいいなと思っています。


荒谷さん:宮本さんは「幸せ感性」が高い人で、小さな幸せをちゃんと感じられる人。どんぐりが落ちているだけで感動しているんです。
宮本さん:実がなったら食べられますからね(笑)私自身が子供の頃に自然と触れ合ったり、植物の成長を楽しんだりしたことも影響しているかもしれません。
荒谷さん:人間は本来、そうやって自然と共に生きてきたので、今、その原点に立ち返っていくべきなのかもしれませんね。

―今回、お二人のお話を聞いていて、改めて庭の魅力や存在意義、そしてお仕事へのこだわりを知ることができました。貴重なお話をありがとうございました。